「なぜ自分から確認しないの?」と感じた私が、若手社員と話して気づいたこと【第65回】

若手社員の育て方

こんにちは、昭和課長です。

管理職をしていると、部下の仕事が思うように進んでいないことがあります。

そんなとき、私はつい、

「なぜ自分から確認しないの?」

と思ってしまうことがあります。

今回も、まさにそんな出来事がありました。

ただ、若手社員と話してみると、私が思っていた理由とは少し違っていたのです。

「分からないなら聞けばいい」

50代の私にとっては当たり前に思えることでも、若手社員からすると、そこには別の考え方があるのかもしれません。

今回は、最近実際にあった出来事をもとに、「自分で考えること」と「早めに確認すること」のバランスについて考えてみたいと思います。

「AとB、どちらで進めればいいですか?」と聞かれた

ある日のことです。

私は外回りに出ていて、しばらく会社を離れていました。

そして、会社に戻ってくると、若手社員からこんな質問をされました。

Z世代部下 C
Z世代部下 C

「AとB、どちらで進めればいいですか?」

仕事の内容を聞いてみると、私としては、それほど難しい判断ではありませんでした。

悩める昭和課長
悩める昭和課長

「これはAでいいと思うよ」

そう答えると、若手社員も納得した様子でした。

ところが、その後の話を聞いて、私は少し驚きました。

どうやら、私が外回りに出ている間、AとBのどちらで進めればいいのか判断できず、仕事がそこで止まっていたようなのです。

私は思わず、

「えっ、そこから進んでなかったの?」

と思ってしまいました。

「電話でもメールでも聞いてくれればいいのに」

私がそのとき感じたのは、非常にシンプルなことでした。

「そんなことなら、電話でも社内メールでも聞いてくれればよかったのに」

私が外出しているから聞けなかった、ということではありません。

今は電話もありますし、社内メールなどで確認することもできます。

もちろん、すぐに答えをもらえない可能性はあります。

それでも、「AとBで迷っています。どちらで進めればいいでしょうか?」と一言確認しておけば、少なくとも仕事が完全に止まってしまうことは避けられたかもしれません。

正直に言えば、私は少しもったいないと感じました。

判断に迷っている時間があったのなら、その時間を使って確認すればよかったのではないか。

そんなふうに思ったのです。

なぜ確認しなかったのか?

そこで、私は若手社員に聞いてみました。

悩める昭和課長
悩める昭和課長

「どうしてそのとき確認しなかったの?」

すると、返ってきた答えは意外なものでした。

Z世代部下 C
Z世代部下 C

「こんな些細なことを聞いてもいいのかなと思って……」

私は、この言葉を聞いて少し考えさせられました。

本人は何も考えていなかったわけではありません。

むしろ、ちゃんと考えていたからこそ、簡単に質問してはいけないと思ったようです。

「これくらい自分で判断しなければいけないのではないか」

「こんな小さなことを聞いたら、何も分かっていないと思われないだろうか」

そんな気持ちがあったのでしょう。

私は最初、「なぜ確認しないの?」と思っていました。

でも、話を聞いてみると、「確認したくない」のではなく、「確認していいのか迷っていた」のです。

自分で考えることは大切。でも、仕事が止まってはいけない

私は、若手社員にはできるだけ自分で考えてほしいと思っています。

何かあるたびに上司へ聞くのではなく、まず自分なりに考えてみる。

これは仕事を覚えるうえでも、とても大切なことだと思います。

実際、以前の記事でも「自分で考える力」について書きました。

「指示待ちの部下」にどう向き合う?|50代管理職が実践する自分で考える力の育て方5選【第63回】

ただ、今回の出来事で改めて感じたのは、

「自分で考えること」と「一人で抱え込むこと」は違う

ということです。

自分で考えてみる。

それでも判断できない。

そのときは確認する。

私は、この流れが大切なのだと思います。

コスパやタイパを考えるなら、確認することも効率化

今回、少し面白いと感じたのが、「コスパ」や「タイパ」といった考え方との関係です。

若い世代は、効率を意識することが多いと言われます。

私自身も、仕事をしていて「効率よく進めたい」という若手社員の考え方を感じることがあります。

だからこそ、今回の出来事を見て、私は少し不思議に感じました。

「確認すれば数分で終わるかもしれないことを、迷ったまま長時間考えてしまう」

これでは、結果的にはタイパが良いとは言えません。

もちろん、すぐに何でも人に聞けばいいという意味ではありません。

少し考えれば分かることまで、毎回確認する必要はないでしょう。

でも、「考える時間」と「確認する時間」のバランスは大切です。

仕事を止めてまで考え続けるのであれば、一度確認してしまったほうが早い場合もあります。

「こんなこと聞いていいのかな?」を減らすことも管理職の仕事

今回、私は若手社員だけに「もっと早く聞いて」と言えばいいのか、とも考えました。

でも、それだけでは十分ではない気がしました。

なぜなら、若手社員が「こんなことを聞いていいのかな」と感じていたからです。

もしかすると、私たち管理職が普段から、

「まず自分で考えて」

「何でもすぐ聞かないで」

というメッセージを強く出しすぎているのかもしれません。

自分で考えてほしい。

でも、分からなければ確認してほしい。

この2つは決して矛盾しません。

むしろ、両方を伝える必要があるのだと思います。

「まず自分で考えてみて。それでも分からなければ、遠慮せずに聞いていいよ」

こう伝えておけば、若手社員も確認するハードルが少し下がるのではないでしょうか。

確認するときは「自分の考え」を添える

若手社員に「もっと確認して」と伝えるだけでは、何でも質問するようになってしまう可能性もあります。

そこで私は、確認するときには、できれば自分の考えも一緒に伝えてもらうのが良いと思っています。

例えば、

  • 「AとBで迷っています。私はAだと思うのですが、どうでしょうか?」
  • 「ここまでは自分で考えました。ただ、この部分だけ判断できません」
  • 「Aで進めようと思いますが、問題ないでしょうか?」

これなら、単に「どうすればいいですか?」と聞くよりも、自分で考えたことが伝わります。

上司としても、部下がどこまで考えているのか分かります。

そして何より、若手社員自身も「考えてから確認する」という習慣を身につけることができます。

「相談できる関係」があってこそ、自分で考えられる

今回の出来事を振り返ってみると、以前書いた「部下が相談してくれない」という話ともつながっているように感じます。

部下が相談してくれない…|50代管理職が実践した相談される上司になる5つの工夫【第62回】

管理職としては、「自分で考えられる部下」を育てたい。

でも、そのためには同時に、「迷ったときは確認しても大丈夫」という安心感も必要なのだと思います。

自分で考えることを求めるあまり、質問することまで遠慮させてしまってはいけません。

「何でも聞いていいよ」でもなく、「何でも自分でやって」でもない。

その間にある、ちょうどいいバランスを作ることが管理職の役割なのかもしれません。

経験を積めば「聞くべきタイミング」も分かってくる

今回の若手社員も、これから仕事を経験していく中で、少しずつ判断できるようになるのだと思います。

「これは自分で決めていい」

「これは確認したほうがいい」

「この程度ならメールで聞けばいい」

「これはすぐに電話したほうがいい」

こうした感覚は、マニュアルだけでは身につきにくいものです。

実際に仕事をして、失敗したり、先輩の判断を見たりしながら、少しずつ「肌感覚」として身についていくものだと思います。

だから私は、今回のことだけで「もっと自分から確認しなさい」と強く言うつもりはありません。

「次から、迷ったら早めに聞いていいからね」

まずは、そう伝えておこうと思います。

まとめ|「考える」と「確認する」はセットで考えたい

今回、若手社員の仕事が止まっていたことで、最初は私は、

「なぜ自分から確認しないの?」

と思いました。

ところが、話を聞いてみると、「聞きたくなかった」のではありませんでした。

「こんな些細なことを聞いていいのかな」と考えていたのです。

そこで私は、改めて次のことを感じました。

  • まず自分で考えることは大切
  • でも、考えすぎて仕事を止めてはいけない
  • 判断できないときは、早めに確認する
  • 確認するときは、自分の考えも添える
  • 管理職は「確認しても大丈夫」という環境を作る

「自分で考える」と「上司に確認する」は、反対の行動ではありません。

むしろ、自分で考えたうえで、必要なときに確認できることも仕事の力なのだと思います。

50代の私たちには、長年の経験から「これは聞くまでもない」と判断できることがあります。

でも、それは若手社員にとっては、まだ経験していないことかもしれません。

だからこそ、すぐに「なぜ分からないの?」と考えるのではなく、

「どこで迷っていたんだろう?」

と一度聞いてみる。

そうすると、今回のように、こちらが思ってもいなかった理由が見えてくることがあります。

若手社員が経験を積み、「これは確認したほうが早いな」と自然に判断できるようになる日を、気長に待ちたいと思います。

そして私自身も、「もっと自分で考えて」と言うだけではなく、「迷ったら確認していいんだよ」という安心感を作れているかを、これからも意識していきたいと思います。

よくある質問(FAQ)

Q. 若手社員が何でも確認してくる場合は、どうすればいいですか?

まずは「なぜ確認したのか」を聞いてみることが大切だと思います。そのうえで、「ここまでは自分で判断していい」「ここからは確認してほしい」という範囲を具体的に伝えると、少しずつ自分で判断できるようになります。

Q. 若手社員には、どこまで自分で考えてもらえばいいですか?

仕事の重要度や経験によって変わります。安全・品質・納期・コストなどに大きく影響することは早めの確認が必要です。一方、影響が小さく、自分で判断できる範囲なら、まず考えてもらうことも大切です。

Q. 「自分で考えること」と「質問すること」は矛盾しませんか?

矛盾しません。私は「まず自分で考える。それでも判断できなければ確認する」という流れが理想だと考えています。質問することも、仕事を前に進めるための大切な行動です。

あわせて読みたい記事

今回の記事とあわせて読むと、若手社員の「確認」「判断」「主体性」について、より理解しやすくなると思います。

特に第63回の「自分で考える力」と、第62回の「相談しやすい関係」は、今回のテーマと深くつながっています。

「自分で考えてほしい。でも、仕事は止めてほしくない」

そんな管理職の方には、ぜひあわせて読んでいただければと思います。

※本記事は、筆者が実際の職場で経験した出来事をもとに、一部内容を再構成しています。個人や企業、特定の人物・状況が特定されないよう配慮しています。

※本記事は、Z世代や若手社員を一括りにして評価することを目的としたものではありません。あくまで筆者自身の職場での経験と気づきを紹介するものです。

※本記事内の画像にはAI(ChatGPT/DALL·E)およびCanvaで作成した画像を含みます。

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