仕事を教えても覚えない部下への対処法|イライラする前に見直したい指導のポイント 【第47回】

若手社員の育て方

こんにちは、昭和課長です。

「この前も説明したのに、また同じことを聞かれた……」

部下や後輩を指導していると、このような経験をしたことがある管理職の方も多いのではないでしょうか。

私自身、50代の管理職として若手社員を指導する中で、同じ悩みを何度も経験してきました。

若い頃の私は、「一度教わったことは自分で覚えるのが当たり前」という環境で育ちました。そのため、何度も同じ質問をされると、「ちゃんと聞いていたのだろうか」と感じてしまうこともありました。

しかし実際には、仕事を教えても覚えない部下には様々な理由があります。 単なるやる気不足ではなく、理解の仕方や学習方法、職場環境が影響しているケースも少なくありません。

この記事では、仕事を教えても覚えない部下への対処法と、若手社員の成長を促す指導のポイントについて解説します。

仕事を教えても覚えない部下が増えたと感じる理由

昔と今では学び方そのものが違う

現在の若手社員は、学生時代からスマートフォンやインターネットが身近な環境で育っています。

分からないことがあれば検索し、動画で確認し、何度も見返しながら学ぶことに慣れています。

そのため、一度聞いただけで理解し記憶するよりも、必要な時に確認しながら学ぶ傾向があります。

管理職世代から見ると「覚えていない」と感じても、本人は「あとで確認すればよい」と考えている場合があります。

覚えないのではなく理解できていない場合もある

指導する側は説明したつもりでも、相手が理解しているとは限りません。

特に専門用語や業界特有の言葉を多用すると、若手社員は内容を十分理解できないまま話を聞いていることがあります。

「分かった?」と聞かれると、多くの部下は「はい」と答えます。

しかし、本当に確認したいのは理解度です。

「どう理解した?」 「自分の言葉で説明してみて」

このような質問をすると、理解のズレを早い段階で発見できます。

仕事を教えても覚えない部下によくある特徴

メモを取らない

何度も同じ質問をする部下の多くは、教わった内容を記録していません。

人間の記憶は想像以上に曖昧です。

メモを取らずに覚え続けることは、ベテラン社員でも難しいものです。

「メモを取ること」そのものを指導する必要があるケースもあります。

質問するタイミングが分からない

若手社員の中には、 「こんなことを聞いたら怒られるかもしれない」 「迷惑をかけたくない」 と考えてしまう人もいます。

結果として分からないまま作業を進め、後になってミスが発生することがあります。

質問しやすい雰囲気づくりも管理職の重要な役割です。

仕事の全体像が見えていない

作業手順だけを教えられても、その仕事が何のために行われているのか理解できていない場合があります。

目的が分からないままでは記憶に残りにくく、応用もできません。

「なぜこの作業が必要なのか」まで説明することが重要です。

やってはいけない対処法

「前にも言ったよね」と責める

管理職として最も避けたいのが感情的な指導です。

本人も覚えられないことに悩んでいる場合があります。

責めることで萎縮し、さらに質問しづらくなる悪循環が生まれます。

人前で叱る

人前で注意されると、自信を失う若手社員は少なくありません。

特にZ世代は周囲からの評価に敏感な傾向があります。

改善を求める場合は個別に落ち着いて伝えるほうが効果的です。

関連記事:第46回 若手社員とのコミュニケーションでやってはいけないこと

一度で覚えることを求める

私たち管理職も、新しいシステムや業務を一度で完璧に覚えられるわけではありません。

部下にだけ高いハードルを求めるのは現実的ではありません。

習熟には時間が必要だという前提で指導することが大切です。

部下が覚えやすくなる教え方のコツ

仕事の目的から説明する

「何をするか」だけでなく、 「なぜやるのか」 を伝えることで理解度が大きく変わります。

目的を理解すると、仕事全体の流れが見えやすくなります。

実際にやらせてみる

人は聞くだけではなかなか覚えられません。

説明後に実践してもらい、その場でフィードバックすることで定着率が高まります。

いわゆる「やって覚える」機会を意識的に作ることが重要です。

メモやマニュアルを活用する

業務ごとの手順書やチェックリストを用意すると、部下が自力で確認できるようになります。

毎回質問する必要がなくなり、指導側の負担も減ります。

小さな成功体験を積ませる

「できた」という経験は成長の原動力になります。

小さな成果でも認めることで自信につながり、主体的な行動が増えていきます。

関連記事:第44回 指示待ち社員の育て方

50代管理職に求められる指導スタイル

教えるから育てるへ発想を変える

これからの時代は、知識を与えるだけでは十分ではありません。

部下自身が考え、行動できる力を育てることが求められています。

答えをすぐ教えるのではなく、 「君ならどう考える?」 と問いかけることも大切です。

相手に合わせた指導を行う

部下によって理解のスピードや得意な学習方法は異なります。

全員に同じ教え方をしても効果は出ません。

相手の特徴を理解しながら指導方法を調整することが、現代のマネジメントには欠かせません。

関連記事:第43回 Z世代との接し方完全ガイド

まとめ

仕事を教えても覚えない部下に対して、感情的になることは解決策になりません。

まずは「覚えない原因」を探り、教え方や伝え方を見直すことが重要です。

若手社員は決して成長しないわけではありません。

理解できる環境と学びやすい仕組みを整えれば、少しずつ確実に成長していきます。

部下の成長スピードは人それぞれです。

焦らず、根気よく向き合うことが、結果として職場全体の成長につながります。

管理職としての役割は「教える人」ではなく、「育てる人」。

その視点を持つことが、これからの時代のマネジメントに求められているのではないでしょうか。

※本記事は実際の経験をもとに一部内容を再構成しています。

※個人や特定の状況が特定されないよう配慮しています。

※本記事内の画像にはAI(ChatGPT/DALL·E)およびCanvaで作成した画像を含みます。

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