こんにちは、昭和課長です。

「さっき説明したよね?」
「そこまで確認しなくても大丈夫だよ…」
そんなふうに感じたこと、ありませんか?
私は50代の管理職として、若手社員と一緒に仕事をする中で、何度もこうした場面に出会ってきました。
特に印象に残っているのが、「そこまで確認するの?」と思ってしまうほど、慎重に確認してから仕事を進める姿です。
こちらとしては、「まず自分でやってみればいいのに」と思ってしまう。
ところが、少し立ち止まって考えてみると、その確認には本人なりの理由があることも分かってきました。
「間違えたくない」
「勝手に判断して、あとから注意されたくない」
「自分の判断で進めて、本当に大丈夫なのか分からない」
そんな不安を抱えている場合もあります。
もちろん、すべてのZ世代の若手社員が同じ考え方をするわけではありません。性格や経験、仕事内容、職場環境によっても行動は変わります。
だからこそ私は、「Z世代だからこうだ」と決めつけるのではなく、目の前の部下がなぜその行動をしているのかを見ることが大切だと考えるようになりました。
今回は、私自身が若手社員との仕事を通して感じた「確認の多さ」を題材に、Z世代との接し方について考えてみます。
なぜ「そんなに確認するの?」と感じるのか
若手社員から「これで合っていますか?」と何度も聞かれると、忙しいときには正直なところ、少し疲れてしまいます。

「そこは自分で判断できるんじゃない?」
「前にも説明したよね?」
そう思ってしまうこともあります。
でも、ここで大切なのは、上司から見た「当たり前」と、部下から見た「不安」は同じではないということです。
ミスを避けたいという気持ち
若手社員の仕事を見ていると、「失敗したくない」という気持ちが強く表れていると感じることがあります。
これは、単純に「仕事に自信がない」という話だけではありません。
一度間違えると、その後の評価が気になる。周囲に迷惑をかけたくない。上司から「なぜ確認しなかったのか」と言われるのも避けたい。
そう考えれば、確認してから動こうとするのも一つの自然な行動です。
実際、私自身も過去の記事で「失敗を避ける若手社員」について書いています。
失敗を避けるZ世代?昭和世代が「失敗から学んできた理由」【第13回】でも触れたように、私たちが若い頃とは、仕事に対する感覚が違う部分があります。
ただし、ここでも「Z世代はみんな失敗を恐れている」と考えるのではなく、そうした行動を取る若手社員がいるという程度に捉えるのがいいと思います。
「正解」が分からないことへの不安
私たち管理職からすると、「それくらい自分で考えて」と思う場面でも、本人からすると判断材料が足りないことがあります。
特に入社して間もない社員なら、会社独自のルールも、過去の事例も、仕事の優先順位も十分には分かりません。
経験が少ない状態で「自分で判断してください」と言われても、何を基準に判断すればいいのか分からない。
その結果として、「これでいいですか?」という確認が増えることがあります。
これは本人の能力だけの問題ではなく、判断基準をまだ十分に持っていないことも関係しているのです。
「勝手にやったら怒られる」という経験
もう一つ、私が気をつけるようになったのが、「勝手に判断したら注意される」という経験です。
たとえば、以前に自分で判断して仕事を進めたところ、「なぜ確認しなかったの?」と注意されたとします。
すると次からは、慎重になります。
「また勝手に進めて怒られたらどうしよう」
そう考えれば、確認してから動くようになるのは不思議なことではありません。
つまり、確認の多さだけを見て「受け身」と判断するのではなく、なぜ確認するようになったのかまで考えてみる必要があります。
「確認が多い=悪いこと」とは限らない
最初は私も、「確認が多いと仕事が遅くなる」と考えていました。
確かに、何でも確認しなければ進められない状態になれば、仕事のスピードには影響します。
しかし、確認すること自体が悪いわけではありません。
トラブルを未然に防ぐことができる
確認をしたことで、間違った方向へ仕事が進むのを防げるケースもあります。
特に製造業の現場では、小さな認識違いが後工程に影響することがあります。
「念のため確認しておこう」という一言が、大きな手戻りを防ぐこともあります。
そう考えると、確認することにはちゃんと意味があります。
「きちんと仕事をしたい」という気持ちの表れかもしれない
「間違えたくない」という気持ちの裏側には、「ちゃんと仕事をしたい」という思いがある場合もあります。
「自分の判断で周りに迷惑をかけたくない」
「任された仕事だから、できるだけ正確にやりたい」
そう考えているからこそ、確認しているのかもしれません。
もちろん、確認が多すぎて仕事が止まってしまうなら、別の対応が必要です。
大切なのは、「確認するな」と言うのではなく、確認すべき場面と、自分で判断してよい場面を整理することだと思います。
丁寧な仕事が信頼につながることもある
仕事には、スピードが求められる場面もあれば、正確さが求められる場面もあります。
すべてを「早ければいい」という基準で考える必要はありません。
慎重に仕事を進めることでミスを減らし、結果的に周囲から信頼される社員になることもあります。
上司としては、短所だけを見るのではなく、その行動がどんな場面で強みになるのかも考えてあげたいところです。
上司が感じるストレスの正体
とはいえ、管理職側にも言いたいことはあります。
「部下の気持ちを理解しましょう」と言われても、毎回丁寧に対応できるほど、こちらにも余裕があるわけではありません。
仕事のテンポが崩れる
忙しい時間帯に何度も確認されると、「今それを聞く?」と思ってしまいます。
これは、部下が悪いというより、上司自身の仕事のテンポが崩れることへのストレスなんですよね。
私も何度も経験しました。
そして、イライラしていると、つい言葉が強くなってしまいます。
あとになって「もう少し言い方があったな」と反省することもあります。
「少しは自分で考えてほしい」という本音
管理職になれば、部下にすべて答えを教えることが仕事ではありません。
自分で考えて、自分で判断できるようになってもらうことも重要です。
だからこそ、「何でも聞くのではなく、まず考えてみてほしい」と思います。
一方で、報告や相談が少なすぎるのも困ります。
この感覚については、「それ聞く必要ある?」報連相が減った若手に戸惑った話【第16回】でも書きました。
「聞きすぎ」と「聞かなさすぎ」の間には、ちょうどいいバランスがあります。
そのバランスをどう作るかが、管理職の役割の一つなのだと思います。
忙しいときほど、自分にも余裕がなくなる
ここは、私自身が反省したところです。
同じ確認でも、時間に余裕があるときは普通に答えられる。
ところが、納期が迫っていたり、トラブル対応をしていたりすると、同じ質問でもイライラしてしまう。
つまり、部下の行動だけが問題なのではありません。
「自分が今、余裕を失っていないか」を考えることも大切です。
Z世代の部下との接し方で私が意識するようになったこと
「どこまで確認すればいいか」を具体的に伝える
私が実際に意識するようになったのは、確認のルールを曖昧にしないことです。
たとえば、
「ここまでは自分で判断して進めていいよ」
「この金額を超える場合は、一度相談して」
「納期に影響しそうなら早めに教えて」
というように、具体的な基準を伝えます。
「分からなかったら聞いて」とだけ言われても、若手社員からすれば「何が分からない状態なら聞けばいいの?」となることがあります。
だからこそ、相談してほしいポイントを上司側から明確にすることが重要だと感じています。
判断基準をセットで伝える
指示をするときも、「これをやって」だけで終わらせないようにしています。
「今回はなぜこれを優先するのか」
「どこを見て判断したのか」
「次に似たケースが出たら、何を基準に考えればいいのか」
ここまで伝えておくと、次回から本人が判断しやすくなります。
これは一見すると手間に感じます。
でも、最初に少し時間を使っておけば、同じ質問を何度も受ける時間を減らせることがあります。
私自身も、「その場で答える」だけではなく、次に自分で判断できるようにすることを意識するようになりました。
「任せる」と「放置する」は違う
若手社員に仕事を任せるとき、私が以前やってしまっていたのが、「任せたから、あとは自分でやって」という状態です。
これは本人からすると、少し不安かもしれません。
任せるのであれば、最初は途中で状況を確認する。
必要なら方向修正する。
問題がなければ、少しずつ口を出す回数を減らす。
この繰り返しが、本人の経験になります。
任せることと放置することは違う。
これは、若手社員と仕事をする中で私が強く感じたことです。
「Z世代だから」で片づけないことも大切
ここまでZ世代という言葉を使ってきましたが、実際の職場では「Z世代だから」という一言だけで説明できることは、それほど多くありません。
同じ年代でも、積極的に質問する人もいれば、ほとんど質問せず自分で進める人もいます。
仕事の経験年数によっても違います。
担当している仕事の難しさによっても違います。
そして、上司との関係性によっても変わります。
だから私は最近、「世代の違い」だけでなく「経験の違い」や「職場環境の違い」も見るようにしています。
「昔の自分」と比べすぎない
50代の私たちが若かった頃には、今とは違う職場環境がありました。
「分からなくても先輩の背中を見て覚える」
「まずやってみる」
「多少怒られても経験になる」
そんな考え方が当たり前だった時代もあります。
でも、今の若手社員が同じ環境で仕事をしているわけではありません。
昔の自分を基準にして、「なぜできないの?」と考えてしまうと、そこで話が止まってしまいます。
「自分の頃とは違うな」と感じたら、まず「なぜ違うのか」を考えてみる。
それだけでも、部下を見る目が少し変わってきます。
価値観の違いを理解すると、管理職の仕事も少しラクになる
スピードと正確性、どちらを優先するのか
私たち管理職が「もっと早く」と考えているとき、部下は「間違えないように」と考えていることがあります。
これは、必ずしもどちらか一方が正しいという話ではありません。
仕事によってはスピードが重要ですし、別の仕事では正確性が重要です。
だからこそ、上司が「今回はどちらを優先する仕事なのか」を示すことが大切です。
確認を減らすより「確認の質」を変える
以前の私は、「質問を減らしてほしい」と思っていました。
今は少し考え方が変わりました。
大切なのは、単純に質問の数を減らすことではありません。
「自分で考えたうえで、必要なところを確認する」状態に近づけることです。
「私はAだと思うのですが、この考え方で合っていますか?」
こんな相談ができるようになれば、単なる確認ではなく、考えるための相談になります。
その状態まで育てていくことが、管理職としての役割なのだと思います。
違いは、うまく使えばチームの強みになる
若手社員の慎重さと、ベテラン社員の経験。
若手社員の新しい感覚と、ベテラン社員が積み重ねてきた知識。
これらを組み合わせることができれば、チームとしての力は高まります。
世代間の違いは、最初はストレスになることがあります。
でも、相手の考え方を理解していけば、単なる「やりにくさ」ではなく、お互いの足りない部分を補う材料にもなります。
私が「Z世代との接し方」でたどり着いた考え方
若手社員と仕事をしていると、今でも「なんでそうなるの?」と思うことはあります。
おそらく、これからもなくならないでしょう。
でも、以前とは一つだけ変わったところがあります。
それは、すぐに「最近の若者は」と考えなくなったことです。
「この人は、なぜこういう行動をしたんだろう?」
「自分の説明が足りなかったのでは?」
「判断基準を伝えていなかったのでは?」
そう考えるようになりました。
もちろん、すべてを上司の責任にする必要はありません。
部下自身が経験を積んで、自分で考えることも必要です。
ただ、部下を変えようとする前に、上司側の伝え方や任せ方を少し変えてみる。
それだけで、仕事の進み方が変わることがあります。
まとめ|「確認が多い部下」をどう見るか
「なんでそんなに確認するの?」
そう感じたときは、単純に「受け身な部下」と決めつけるのではなく、少しだけ視点を変えてみる。
そこには、
- 失敗を避けたいという気持ち
- 判断基準がまだ分からない不安
- 周囲に迷惑をかけたくないという思い
- 過去の経験から慎重になっている可能性
など、さまざまな理由が隠れているかもしれません。
もちろん、確認が多すぎて仕事が止まるなら、改善する必要があります。
だからこそ上司としては、「確認するな」と言うのではなく、
- どこまで自分で判断していいのか
- どんな場合に相談するのか
- 何を基準に判断するのか
を具体的に伝えることが大切です。
そして、少しずつ任せていく。
失敗をすべて避けるのではなく、経験できる範囲で挑戦してもらう。
それを繰り返していけば、最初は何度も確認していた部下が、少しずつ自分で判断できるようになることがあります。
私自身も、まだまだ試行錯誤の途中です。
「Z世代との接し方」に唯一の正解があるわけではありません。
だからこそ、世代でひとくくりにするのではなく、目の前にいる一人の部下を見ながら、伝え方や任せ方を調整していく。
相手を変えようとする前に、自分の関わり方を少し変えてみる。
これが、50代管理職として若手社員と働いてきた私が、今のところたどり着いている考え方です。
よくある質問|Z世代との接し方に悩んだとき
Q. Z世代の部下は、なぜ確認が多いのでしょうか?
一概には言えません。仕事の経験が少ない、判断基準が分からない、失敗を避けたいなど、さまざまな理由が考えられます。年齢だけで判断せず、本人がなぜ確認しているのかを聞いてみることが大切です。
Q. 確認が多い部下には、どう対応すればいいですか?
「何でも聞かないで」と伝えるより、「ここまでは自分で判断していい」「このケースなら相談して」と具体的な基準を示す方法があります。判断基準が明確になることで、本人も動きやすくなります。
Q. 若手社員には、もっと自分で考えてほしいのですが?
「自分で考えて」とだけ伝えるのではなく、「あなたはどう考えた?」と聞いてみるのも一つの方法です。答えをすぐに教えるのではなく、考えた理由を話してもらうことで、少しずつ判断力を身につけてもらえます。
Q. Z世代との接し方で一番大切なことは何ですか?
私自身は、「Z世代だからこうだ」と決めつけないことだと思っています。世代だけでなく、本人の性格、経験、仕事内容、職場環境などを含めて見ることで、より具体的なコミュニケーションができるようになります。
最後に|部下を理解することは、自分を見直すことでもある
若手社員と働いていると、どうしても「なぜ分かってくれないんだろう」と思う瞬間があります。
私も今まで何度もありました。
でも、そのたびに少し考えてみる。
「自分はちゃんと伝えただろうか?」
「相手が判断できる材料を渡しただろうか?」
「自分の常識を押しつけていないだろうか?」
そうやって自分の関わり方を振り返ると、見えてくるものがあります。
管理職になったからといって、すべての答えを持っているわけではありません。
部下と一緒に働きながら、こちらも学んでいく。
それくらいの気持ちでいたほうが、案外うまくいくのかもしれません。
「最近の若手は分からないな」と感じている管理職の方がいたら、まずは一つだけ、その部下の行動の理由を聞いてみてください。
意外な答えが返ってくるかもしれません。
そして、その会話が「Z世代との接し方」を考え直すきっかけになることもあると思います。
私もまだまだ勉強中です。
一緒に悩みながら、少しずつより良い関わり方を探していきましょう。
※本記事は、筆者が実際の職場で経験した出来事や、そこから考えたことをもとに、一部内容を再構成しています。
※特定の個人や企業、状況が特定されないよう、一部の内容を変更しています。
※本記事における「Z世代」は一つの世代区分を表す言葉であり、すべてのZ世代の人に当てはまる内容ではありません。個人によって考え方や行動は異なります。
※本記事内の画像には、AI(ChatGPT / DALL·E)およびCanvaによって作成されたものを含みます。


コメント